…どちらかというと私は、使い古した民具のつや、忘れられた町並、つぶれかかった民家、虫の喰った仏さんがいい、苔むした野の仏が好きである。 私はここ数十年 絵の仕事のひとつとして近江八幡の風景を描いてきた。他意はない。ただ身近に見える景色だからである。そして、たまたま古い街であったからである。